頁をめくるたびに、遠い宇宙にいるような、それでいて不思議な懐かしさと幸福感に、心がざわざわします。
幼児の感覚世界に入り込んだ、荒井良二さん新境地の作。赤ちゃんのある時期は、五感が未分化で、音に匂いを感じたり色を感じたりすることもあるようです。人がどんな感覚を残してどんな感覚と別れてゆくかが、自分でもわからない理由で何かを好きになったり選んだりする、いわばその人の本質を形成してゆく根っこにあるのかもしれません。
「――もろ、感覚を扱ってみようと考えたのが、この絵本。いろんな感覚が、あっちからやってくるわけですよ。で、散々遊んだあげく、いる感覚だけ残して、入らない感覚はさよならーって、もう二度と会えない感覚とさよならするって絵本なんです」(荒井良二さんより)
「モケモケ」というのは、感覚を表す荒井さんの造語ですが、赤ちゃんがきらきらと輝いているのは、サヨナラする前のモケモケたちに包まれているからなのかもしれません。そんな人間の宇宙にとびこんだ、壮大なスケールの絵本が生まれました。
幼児の感覚世界に入り込んだ、荒井良二さん新境地の作。赤ちゃんのある時期は、五感が未分化で、音に匂いを感じたり色を感じたりすることもあるようです。人がどんな感覚を残してどんな感覚と別れてゆくかが、自分でもわからない理由で何かを好きになったり選んだりする、いわばその人の本質を形成してゆく根っこにあるのかもしれません。
「――もろ、感覚を扱ってみようと考えたのが、この絵本。いろんな感覚が、あっちからやってくるわけですよ。で、散々遊んだあげく、いる感覚だけ残して、入らない感覚はさよならーって、もう二度と会えない感覚とさよならするって絵本なんです」(荒井良二さんより)
「モケモケ」というのは、感覚を表す荒井さんの造語ですが、赤ちゃんがきらきらと輝いているのは、サヨナラする前のモケモケたちに包まれているからなのかもしれません。そんな人間の宇宙にとびこんだ、壮大なスケールの絵本が生まれました。